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虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

日本ビーチバレー連盟 理事長 瀬戸山正二さん。

 今年も暑い夏になりそうですが、そんな季節にぴったりの場所といえば真っ白なビーチですよね! 虫ん坊読者の皆さんの中にも、「夏は家族で海へ行こう!」という方もいらっしゃるのでは?
 そんな季節にぴったりのスポーツ、ビーチバレーのマスコットキャラクターに、あの『ユニコ』が選ばれました!
 今月の虫ん坊では、日本ビーチバレー連盟理事長、瀬戸山正二さんにインタビュー、ビーチバレーの現況と、ユニコをマスコットキャラクターに選ばれた理由などを伺いました!


関連情報:

ビーチバレーボールユニコ お披露目発表の様子



◎ビーチバレーとは?

虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

――ビーチバレーとは、どういうスポーツですか?

瀬戸山: 砂浜で行うバレーボールです。オリンピックの競技種目のジャンルでは、「バレーボール」という競技の1つの種目として登録されています。ですから、われわれ日本ビーチバレーボール連盟も日本バレーボール協会の加盟団体になっています。


――6人制のバレーボールとの違いは?

瀬戸山: 一番の相違点は、2人制というところだと思います。バレーボールって、ご存知のように、1人が連続してボールに触れてはならないルールなので、基本的に複数の選手が交互にボールを触っていきます。6人制のバレーの場合、1チームの人数が多いので、一人の選手がボールに触る機会が少なくなりますが、ビーチバレーの場合は2人なので、1セットの中で必ず二人ともボールに触ることになります。
 また、選手が二人しかいないので、試合の展開がとてもシンプルです。レシーブして、トスを上げて、アタックする。最近ではそこに速い攻撃や、移動を加えるなどバリエーションも出てきていますが、基本的な流れは分かりやすく、見ている方も理解しやすいと思います。


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――そんなビーチバレーの魅力とはなんでしょうか?

瀬戸山: 青い空と白い砂浜で行われるロケーションはもちろんですが、競技としてみたときには、6人制のバレーボールでは、技術や作戦も高度になってきていて、どの選手がボールを打つのか、みている方にも予測がつきにくくなっています。せっかくの選手の活躍を見逃しちゃった! ということもあると思うんですよね。ビーチバレーはその点、そういうことはあまりありませんね。
 また、選手の立場から言えば、裸足で、砂浜でプレーするということから、体育館で行うバレーボールとは勝手の違う部分もあります。やわらかい砂地の上で走ったり、ジャンプしたりするのが、初めは難しいようです。足を踏み込んだ時の推進力が逃げてしまうんですね。まずはそこに慣れていく必要があります。
 初めのうちはふくらはぎや足の前脛骨筋(ぜんけいこつきん)が疲れるのは、通常より稼働域が高いからなんですよね。逆に、ビーチバレーでそこが鍛えられてくると、体育館に戻っても以前より簡単にジャンプが出来るようになります。


虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

――連盟の活動では、どんなことを行われているのでしょうか?

瀬戸山: まず一つに、大会の運営です。一般の方向けの大会から、中学生向けの4人制による全国大会から、高校生、大学生向けの全国大会を行っています。中学生は神奈川県藤沢市、高校生は男子が大阪府、女子が愛媛県、大学生は神奈川県川崎市で毎年行います。そのほかに、日本選手権として、藤沢で行うビーチバレージャパン、さらには大阪で行うジャパンレディースという大会を行います。これらの二つの大会は、日本全国から予選を勝ち抜いてきたプレイヤーたちの大会です。
 それから、JBVツアーというプロツアーを開催し、お客様に見てもらっています。プロのプレイヤーが参加するツアーで、今年は全部で7大会が行われます。このツアーに参加できない選手たちが参加する、ステップアップ向けのサテライトツアーというのもあります。
 そのほかにも審判講習会、指導者講習会を行い、審判や指導者を育成しています。


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溝江明香(みぞえさやか)選手

――中高生や大学生による大会のお話が出ましたが、現在の学校では、ビーチバレーの部活動などがあるところもあるのでしょうか?

瀬戸山: いいえ、部活動はあまりないようです。一部の学校で、ビーチバレーを中心に活動するクラブを持っている学校もあるようですが、まだ少ないです。基本的には、6人制のバレーボール部の子供たちが、夏にビーチバレーに挑戦する、という状況ですね。大学生の場合も似たような状況ですが、近年ではビーチバレー部が出来た大学もでてきました。


――現役プロ選手で、注目の選手は?

瀬戸山:注目といえば、溝江明香という選手です。いま大学3年生なんですけれども、日本代表でがんばっています。男子では、長谷川義史(はせがわよしふみ)という選手が注目ですね。若くて最近一番がんばっています。


◎ビーチバレーユニコ 誕生について

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新しいキャラクター、ビーチバレーユニコ。

――このたびは「ユニコ」がビーチバレー協会のマスコットに採用されましたが、その経緯を教えてください。

瀬戸山: まず先行して、日本バレーボール協会と手塚プロダクションが「龍神ニッポン」「火の鳥ニッポン」という取り組みをはじめていたことは皆さんご存知のことと思います。
 そんな中、去年2月に日本バレーボール協会が開催した催しの席で、手塚プロダクションの方と日本ビーチバレー連盟の会長の川合俊一とでお話をする機会があり、そこで川合が「ビーチバレーもこんなキャラクターがほしいな」と言ったそうなんです。それを踏まえていくつかのプランをご提示いただきました。
 僕のイメージの中には、「火の鳥ニッポン」のようなビーチバレー日本代表チームのキャラクターというよりは、ビーチバレーそのものを代表するようなマスコットキャラクターのほうがいいな、と思っていました。さらには、男子でも女子でも使えるキャラクターで、ユニセックスな雰囲気のものがいいだろう、というのが一つ、ありました。
 その方向でご相談していくと、「リボンの騎士」とか「海のトリトン」というアイディアも出ましたが、選手が人間なので、あまり人間っぽいキャラクターじゃないほうが良いと思いました。選手たちと違和感なくコラボできるキャラクターがいいな、と。また、丸い感じのキャラクターがいいな、というのもありまして。似顔絵が簡単だったり、着ぐるみが簡単に作れたり、というような要素もほしかったです。
 そういった要素を総合的に考えて、ユニコがかわいいな、と思いました。世界観はキラキラしていて、女の子っぽいんですが、ユニコ自身は男の子ですよね。ユニコーンの子供、ということで、将来、大人に成長していく、というような展開も面白いですよね。ビーチバレーという競技も、日本ではまだまだ始まったばかりで、赤ちゃん同然なので、ユニコと一緒に成長できたらいいな、という思いもあります。
 キラキラ感はもっぱら、女の子に受けそうだな、とも思いますし(笑)。


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――海に関連するキャラクターというと、われわれは真っ先に『トリトン』を思い浮かべてしまいますが。

瀬戸山: 「海のトリトン」ですと、海のイメージが強くなりますよね。われわれからすると、ビーチバレーは海ではなく、砂浜でやるものですので。青い太陽と、白い砂浜のイメージを引き立たせるために、トリトンではないほうがいいな、と考えました。
 いろいろ考えてキャラクターを選びましたが、この方向性が一番良かったと思っています。評判も大変、良いですしね。


――現在はどんな展開をされているのでしょうか。

瀬戸山: われわれはグッズの販売ルートを持っていないので、基本的には、自分たちで開発したグッズを、自分たちの主催する大会会場で販売します。今年はすでにツアーが始まってしまい、オリジナルのユニコグッズが間に合いませんでした。
ただ、いくつかの会社から商品化の提案をいただいていますので、今年はそういった会社から、Tシャツやタオル、キーホルダーといった展開をしていただければと思っています。
 今年は、大会パンフレットやチラシなど、いろいろなメディアを使ってでユニコを周知していく段階ですね。
 僕としては、ぜひ着ぐるみを作りたいのですが、予算やルートの問題もあるので、手塚プロダクションにもぜひ相談したいと思っています(笑)。着ぐるみと一緒に子供たちが写真をとってて、その横にグッズがあったりしたら、やっぱりほしくなると思うんですよね。
グッズを通じてキャラクターが愛されることで、ビーチバレーという競技そのものも多くの方に認知されていけばうれしいです。


◎ビーチバレーに魅せられて

虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

――瀬戸山さんご自身のお話について、伺いたいのですが、簡単に経歴を教えてください。

瀬戸山: 大学生までバレーボールをやっていて、その後大学の教師を三年やりました。そのとき、クラブチームでバレーボールをやっていたのですが、25歳の時にビーチバレーに転向しました。プレイヤーとしては1996年のアトランタのオリンピックに出場した後、98年までプレイしたのですが、1997年からは女子チームの指導を始め、指導者としても活動するようになり、2000年のシドニー、2008年の北京の2つのオリンピックでは女子ビーチバレー日本代表チームの監督も務めました。


――ビーチバレーを始めたきっかけは?

瀬戸山: 現・連盟の会長でもある川合さんが全日本(インドアバレー)を引退するというときに、「引退したらビーチバレーをやろうと思うんだけど、一緒にやらないか?」と誘われました。楽しそうだな、と思ったので、とりあえず試合を観に行こう、とロサンゼルスまで観に行ったのですが、そうしたら大変面白かったので。
 その頃、日本には全く普及していなくて、試合はないし、コートもないし、練習する場所すら探すのが大変で、苦労しました。プロ選手といっても日本には大会がぜんぜんないので、アメリカの大きな大会に出れば、賞金もいくらかはもらえるのですが、国際大会は年に2、3回ぐらいしかないし、選手は僕しかいない。
 僕を誘ったはずの川合さんでしたが、引退直後、スポーツキャスターのレギュラーが決まっちゃって。結局一緒にプレイできたのは、始めの1年ぐらいだったと思います。


虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

日本代表チームのユニフォーム。サイン入りです。

 僕が始めた頃には、今のように1年に10回ぐらいの大会が国内で開かれ、毎回の賞金総額にたくさんのお金が集まるなんて、想像もつきませんでしたね。今では、川崎市のように市を挙げて協力してくださって、強化トレーニング施設を作ってくれたりするところもあって、助かっています。
 日本にビーチバレーが入ってきて、せいぜい25年ぐらいですから、まだまだこれからだと思います。
 スポーツって、文化なんですよ。だから、その国に根付くにも時間がかかります。20年そこそこでは、まだまだ始まったばかりのスポーツですよね。まずは50年、続いていければいいな、と思っています。将来は、プロゴルファーみたいに、プロスポーツの一つとして確立できるようなスポーツにまで育ってくれたらうれしいですね。ビーチバレー専用のスタジアムなども、海外並みに出来たらいいな、と思います。


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ビーチ文化振興協会取材のイベント、「「海辺を守ろう!運動」メッセージアート展」。風にはためくTシャツがさわやかです。

――一方で、瀬戸山さんはNPO法人 ビーチ文化振興協会の理事長もされていますね。

瀬戸山: はい。海辺の文化を日本に広げ、作っていこう、また、今ある文化を守っていこう、ということを目的とする団体です。今まで日本ではあまり、海辺そのものが注目されたり、活用されたりということはあまりなかったんですよね。日本だとどうしても「海」が主体で、砂浜はその脇役というか。僕たちは砂浜そのものを資源としてとらえ、もっと活用していきたいと考えています。砂浜で裸足で遊ぶことがどんなにすばらしいか、砂浜でスポーツをすることがどんなに楽しくて、環境を考えるきっかけにもなるのかを、大人にも、子供にも訴える活動をしています。
今は、「海辺を守ろう! 運動 メッセージアート展」の募集をしています。今年は、10月1日、2日にお台場で開催するのですが、Tシャツにメッセージ性のあるデザインをプリントして、洗濯物を干すようにつるして展示する催しで、一般の方に参加を呼びかけています。デザイン画と、Tシャツとプリント、郵送代として3500円を送っていただくと、協会でTシャツにデザインをプリントし、展示します。展示した後のTシャツは応募された方にお送りしますので、記念にもなりますよ!
 優秀作品には、賞金3万円をお贈りし、「海辺を守ろう!運動」Tシャツとしてスタッフが着用、海辺の保護の啓蒙活動に役立てさせていただきます。


虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

虫ん坊 2011年8月号 特集2:日本ビーチバレー連盟理事長 瀬戸山正二さんインタビュー

昨年の「メッセージアート展」最優秀の作品! スタッフも着用しました。


――最後に、この記事をご覧の方々になにかメッセージがありましたら。

瀬戸山: なかなか、ビーチバレーを観るきっかけがなかった方がほとんどと思いますが、手塚プロダクションとのコラボをきっかけに、ぜひ大会会場にも足を運んでもらえたらと。きっと楽しんでいただけると思います。
あとは将来、ユニコがビーチバレーしているようなマンガとかできたらいいな、とか、勝手に思ってるんですけど(笑)。人間の主人公のとなりでアドバイスをささやく、幸運の天使みたいなキャラクターにユニコ、っていう設定もいいんじゃないかな(笑)。


――お忙しい中、ありがとうございました!







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