手塚治虫記念館

虫ん坊

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記念館企画展

  • 2001/06/28〜2001/10/30
    『手塚治虫の奇妙でふしぎな妖怪ワールド』

  • (2001/06/28)

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    場所 宝塚市立手塚治虫記念館
    期間 2001年6月28日(木)〜10月30日(火)

     科学の世紀といわれる現在、子どもたちが「ふしぎ」に出会える機会は少なくなっているように思います。
     昔は、まだ世の中には「ふしぎ」がたくさん溢れていて、子どもたちは「ふしぎ」に触れ自由に空想を広げることや、謎を楽しむことができました。しかし、現在、大人たちが幼い頃に見た夢は実現されるようになり、「ふしぎ」の正体は次々に解明され、子どもたちが空想を膨らませたくなるような「ふしぎ」に出会い、「なぜだろう?」と考えることが、難しくなっているのではないでしょうか。
     そこで、今回の企画展は、会場全体を妖怪が住む異次元的な世界として空間を構成し、その中で子どもたちが「ふしぎ」を体験し、「なぜだろう」と考えられる参加型展示を行います。
     開場では、手塚流のユーモアあふれる妖怪が皆さんと友達になりたくて待ち受けています。手塚治虫の「妖怪」キャラクターはあまり知られていませんが、手塚のおばけ論(下記参照)をもとに数えると、宇宙人までもその中に含まれることになり、多くの妖怪が登場することになります。その中には、悪さばかりする妖怪もいますが、ほとんどが優しい心を持った妖怪たちですので、この機会にぜひお友達になっていただきたいと思います。
      この展示を通じて子どもたちに考えることや、想像をめぐらすことの楽しさを知っていただきたいと思います。

    ●手塚治虫のおばけ論●

     まんが仙人がしかめっつらをしていいました。
    「手塚くん。きみは、まんが家のくせにおばけというものをよく知らんな。人間のようで得たいの知れないもの、これが人間に怖いという感じをおこさせる。これがおばけだ。」
     一番近代的なおばけは、おなじみ宇宙人です。二本足で立っていて、どこかしら人間に似ています。しかし、実際におばけがいるとしたら、およそ、想像もできない姿でしょうね。
     中国ではむかしからおばけを狐・仙・鬼にわけています。狐は、つまりキツネのばけたもの。仙は、天界のおばけ。鬼は、地の底の魔物や、ゆうれいなど。
     むかしは鬼というのは、病気のことでした。いまでも「鬼やらい」といって病気をはらうお祭りをする地方もあります。
     天狗も、大むかしは山の神さまだとかいっていましたが、これは目に見えない霊だったのです。このような角のある鬼や、鼻の高い天狗を書き出したのは、ずっとあとのことです。でもこれは、まんが家のせいではありませんぞ。

    『手塚治虫のまんが千一夜』より抜粋 (「少年画報」1960年5月号掲載)
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