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虫ん坊

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小説



妖蕈譚

  • 妖蕈譚
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内容紹介

  • 40過ぎてアパートに一人暮し、玩具メーカーに商品アイデアを提供する、というのが一応の仕事だが、最近ぱっとしたアイデアもなく、日々が怠惰に流れて行く。これではいけないと、彼は趣味の昆虫採取に山へと出かけてみた。11月の末に昆虫採取など世間から見たら、馬鹿げたことだと笑われるだろう。--そんな男がこの物語の語り部です。そして彼は山の中であっと驚くものを発見してしまうことになります。それはキノコ。なんとも異様なその新種のキノコは、ひと目で見るものを不快にした。40男はこのキノコを思わず叩き潰してしまうのだが、そのことが彼だけではなく、日本全土を前代未聞の騒ぎへと巻き込んで行くことになるのだった--。

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  • 解説

    『手塚治虫漫画全集 384 別巻2』講談社(1996年)
    『キノコの不思議』光文社(1976年)

    主人公が季節外れの昆虫採取の際に見つけたこのキノコを、手塚治虫は次のように描写しています。 「坊主頭さながらのぬるりとした皮嚢に並んだ二つのくぼみが、あたかも怨念をこめた三白眼さながらに、こちらを向いていたのだ。皮嚢はどこかで腫れ上がった茎につながって支えられており、ご丁寧にも茎の先端は皮嚢を突き抜けて、ちょうど三白眼の下に切断された豚の鼻のような形に露出しているのだ」ピン! と来ましたか? そう、この40男は山の中でヒョウタンツギを発見したわけです。手塚作品数あれど、ヒョウタンツギが物語りのメインとして語られているのはこの作品だけでしょう。さらにこのヒョウタンツギについて「これほどまでに不快極まる攻撃力を具えた怪物は居るまい」とさえ描写されていて、ファンにはもうたまらない楽しさを与えてくれます。物語はこのヒョウタンツギの胞子を浴びた40男が東京に戻り、彼が運んだこの胞子が繁殖して東京はおろか日本中を覆い尽くして行く、というそらおそろしい展開となって行きます。ヒョウタンツギ出生の秘密にまで言及した、手塚ファン必読のショートショートです 。
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