2006年12月17日(日)、東京港区の「草月ホール」にて、「手塚治虫ファン大会」が開催!23年ぶりとなるこの大会、大勢のゲストも来場して、盛大なイベントとなりました。

 「虫ん坊」では、手塚ファンにとって2006年末最大の話題となった、このファン大会をレポートします!


 大会当日は、開場前から大勢のファンが詰めかけ、熱気も最高潮!

天候にもめぐまれ、雨や雪による欠席者の心配をしていたスタッフ一同も、ホッと一安心。

会場ロビーでは、手塚先生が実際に使っていた道具や、生原稿などを展示。限定グッズの販売やファンクラブの入会受付なども行われました。特に販売コーナーは大盛況!

←女性の参加者がペンを片手に向かっているのは、「らくがきボード」です。


最初のスペシャルトークショーに登場したのは、声優の清水マリさんと、勝田久さん。本物のアトムとお茶の水博士の“声”に、会場がどよめきます。


 そして、当日の全てのスペシャルトークショー進行役は、過去にもファン大会の司会を務めた片山雅博さん(写真左より勝田さん、清水さん、進行役の片山さん)。

清水さんと勝田さんは、それぞれの役を演じることになった経緯や、当時の面白いエピソード(番組の2年目で清水さんが妊娠して、アフレコ中にまわりがヒヤヒヤしていた話など)を披露し、会場の笑いを誘いました。


↑ 出崎監督と、ピノコの声で挨拶する水谷さん

 スペシャルトークショー2に登場したのは、OVA『ブラック・ジャック』でおなじみの出崎統監督と、ピノコ役の声優・水谷優子さん。数多くの作品で一緒に仕事をしてきただけに、舞台上でも2人の仲の良さは抜群。ちなみに水谷さんによると、ピノコのイメージは「OVAは女房で、TVシリーズはおくたん」なのだそうです。

↑写真左より長崎さん、浦沢さん、手塚さん、片山さん

↑写真左より、長崎さん、浦沢さん

スペシャルトークショー3には、手塚眞さん(監修)、浦沢直樹さん(漫画)、長崎尚志さん(プロデュース)が登場して、『PLUTO』誕生までのエピソードなどをトーク。
 さらに、浦沢先生は集まったファンのために、舞台上でアトムやB・J、ヒゲオヤジなどを描いてくれました。

←浦沢先生「表情が全部決まる、この口元の線のビビり(震え)に、僕は真剣味を見たんですね」


○×のフダを使った「手塚治虫カルトクイズ」大会もありました!異常なスピードで上がっていく難易度に、脱落していく参加者達…。見事「カルトキング」に輝いた男性には、『ASTROBOY 鉄腕アトム』のセル画(小中監督と瀬谷作画監督のサイン入り)が贈られました。

クイズの解説は、手塚プロ資料室長の森晴路さんが担当。

↑左:小中監督、右:高橋監督

↑左:手塚監督、右:片山さん

  最後のスペシャルトークショーには、『ASTROBOY 鉄腕アトム』の小中和哉監督、『火の鳥』の高橋良輔監督、そして『B・J』『B・J21』の手塚眞監督が登場。
 それぞれの監督が、手塚原作に取り組む想いや苦労などを、制作時のエピソードを交えながら披露。最後の質問コーナーでは、ストレスの解消法から、「B・Jになったら何をしますか?」という珍問まで飛び出しました。

各トークショーの合間には、普段なかなか知る機会がない、手塚プロの仕事内容をご紹介。「生誕80周年記念」のロゴマークデザインについて、投票をお願いするなど、ファンとの双方向性も打ち出しました。

 また、制作局は『リボンの騎士』『もえよドラゴン』と2つのパイロット・アニメを上映。『リボンの騎士』の杉井ギサブロー監督も挨拶に立ちました。


そして最後に、『手塚治虫 秘蔵映像』を上映!これは、1985年に開催された「手塚治虫漫画40年展」の会場で上映された映像で、手塚先生が100の質問に次々と答えるという内容です(当日は抜粋した短縮版を上映)。

「(字幕で)今、一番欲しい物は?」「アニメの制作費」といった感じで、淡々と答える先生に会場も大笑い!


これにて全てのプログラムが終了!最後に来場者全員にカレンダーとピンバッチのお土産が配られ、おひらきとなりました。

 終了後、皆さんからいただいたアンケートの回答を前に、次回はもっと楽しいファン大会にしよう!と誓うスタッフ一同でした。


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