2004年6月8日、朝日新聞東京本社の浜離宮朝日小ホールにて、「手塚治虫文化賞贈呈式・祝賀会」が行われました。昨年発行された全てのマンガ単行本の中から選ばれる「マンガ大賞」や、昨年から新設された「新生賞」「短編賞」など、話題の作品・作家が今年も選ばれました。というわけで、「虫ん坊」編集部では昨年に引き続き、今年も贈呈式の様子をレポートします!

←写真左より・みなもと太郎さん、岡崎京子さんのご家族、もりもと崇さん、秋月りすさん代理・望月さん。


【今年の受賞者】

マンガ大賞
岡崎京子さん 「ヘルタースケルター」
新生賞
もりもと崇さん「難波鉦異本(なにわどらいほん)」
短編賞
秋月りすさん「OL進化論」など一連の作品
特別賞
みなもと太郎さん「歴史マンガの新境地開拓とマンガ文化への貢献」


 式の当日は、午後5時半からのスタートということで、カメラ片手に午後5時頃会場へ到着しました。会場の浜離宮朝日ホールがある朝日新聞東京本社は、都営大江戸線の築地市場駅を出ると目の前にあります。

会場の入り口では、参加者に「手塚治虫文化賞」の資料と、オリジナルのピンバッジが配られます。ちなみに今年のピンバッジの絵柄は「ブラック・ジャック」でした。


 贈呈式は、朝日新聞社社長・箱島信一さんのあいさつ、手塚眞さんの祝辞、朝日新聞東京本社文化部長・村上隆史さんによる選考経過報告の後、各賞の贈呈に移りました。

 「マンガ大賞」を受賞した岡崎京子さんは、96年の交通事故のリハビリ中のため、ご家族が代理で出席。母親のチヅ子さんが「(受賞は)京子のマンガに関わって下さった皆様のお力添えと、作品を読んで下さったファンの方々のおかげと思っております」と挨拶をしました。

 新生賞のもりもとさんが、「時代劇を描いていますと、女性の髪の結い方や帯の結び方にやたらと詳しくなるんですが、よく考えるとネクタイをするのが5年ぶりくらいで、結び方を忘れていました。これを忘れないうちに、また機会があればなと思います」と言うと、会場は大爆笑。

 「短編賞」の秋月さんは残念ながら欠席。「OL進化論」の担当編集者・望月さんが代理で出席し、お礼のコメントを読み上げました。


  「特別賞」のみなもとさんは、アトムトロフィーを高々と掲げる派手なパフォーマンスで会場を沸かせました。しかしコメントは、「人のマンガの話でしたら一晩でも二晩でも話せるのですが、自分の事になると…」と、他の作家の本に解説を書いた話など、もっぱらご自分の作品以外の話題が中心でした。

 そして最後は、受賞者・審査員・来賓が全員そろって写真撮影。これにて贈呈式は無事終了し、その場にて引き続き祝賀会が行われました。

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