昭和38年からスタートしたTVアニメ『鉄腕アトム』。
 当時、このアニメのスポンサーである明治製菓から発売された、アトムのシール入りマーブルチョコは、番組と共に子ども達に大人気となりました。そしてアトムの誕生年である今年、このマーブルチョコが、おまけのシールも含めて当時の雰囲気そのままに復刻され、3月25日より全国で発売されました!
 この嬉しいニュースを受け、「商品ができるところをぜひ見てみたい!」と思った「虫ん坊」スタッフは、明治製菓の大阪工場を見学させていただきました。
 あのカラフルなチョコがどのようにしてできあがるのか…見学レポートをどうぞ!


 明治製菓の大阪工場は高槻市にあります。入口で警備員の方から身分証を受け取って、広〜い敷地の中へ入りました。ちなみに工場の中に入るには、商品への異物混入を防ぐため、白衣・キャップ・マスクを着用して、足首にもゴムバンドを巻く完全防備が必要です。もちろん手洗い・消毒もしっかりと。



 まずは中心部分のチョコ作りからスタート。工場ではこのチョコ部分を「センター」と呼んでいました。表面に丸いへこみが入ったローラーに、トロリとチョコを流し込むと、デコボコの板チョコ状態になって下に降りてきます(ローラーの表面温度はマイナス15度!)。これを洗濯乾燥機のようなドラムで回し続けると、不要な部分が取れて、丸い「センター」の出来上がりです。









↑「センター」と呼ばれる、 チョコの中心部分。




 次は「糖衣がけ」と呼ばれる、でんぷん層と色糖衣層のコーティング作業。両方合わせて70回、約8時間も機械で回しながらかけるんだとか。明治製菓では、色素も含め、全て天然素材の使用にこだわっているそうです。
 マーブルチョコは全7色で、各色ごとに色をつける機械があります。「1色だけ故障した時が困るんですよ」と案内役の亀井さん。
 最後は全部まとめて「本艶付け」と呼ばれる作業で、チョコの表面にツヤを出して完成。色の波にクラクラしそうです。糖衣がけの準備から完成まで、チョコは合計一日中機械の中で回り続けています。
 なお、この工場では、1粒1グラムのチョコがなんと10トン(1千万粒!)も作られているそうです。








←ずらりと並んだ七色分の機械です。






 アトムの絵が入った筒は、おまけのシールが入った状態で工場に納品されてきます。中身(チョコ)を詰める前なので、この段階では筒本体とフタ部分は別々になっています。











←フタ部分。アトムの顔入りです。




 出来上がったマーブルチョコのチェックは人の目で行います。
 チェックを通過したチョコは、表面がツルツルなのを利用して、円盤に開いた穴に落としていきます。これによって、一定の数のチョコを筒に詰める事ができます。もちろん間違いがないよう、重さを量る機械でもチェックします。










↑重さをチェックする
  機械。





 スプレーで筒の表面に賞味期限の日付を印刷した後は、機械で「セロ(フィルム)巻き」を行います。まずは筒全体にセロを巻き、コロコロと転がしながら両端を閉じて出来上がり。10本入りの箱に詰めて出荷されてきます。
 ちなみに今回の「鉄腕アトムマーブルチョコ」は、フィルムを動かすと筒の絵が変わる楽しい仕掛けになっています。



↑ 賞味期限の日付を印刷しています。


↑ 案内していただいた製造部技術スタッフの亀井さん(右)と製造部長の高橋さん(左)。
どうもありがとうございました。