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↑手塚プロのスタッフは、毎年このアトムクッキーが乗ったクリスマスケーキを食べています。 |
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↑ 左より執行健次さん、執行勉さん、執行達成さん。 |
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グルメ・ド・オサムシ 9
「パオン昭月のクリスマスケーキ」
手塚プロダクションでは、毎年クリスマスに、社員全員にクリスマスケーキが配られる。
これは父が生きていた頃からずっと続いている慣習で、私も子供の頃は父が持ち帰ってくるケーキを毎年楽しみにしていた。
ケーキは白い生クリームにイチゴの乗っかった、ごくごく典型的なクリスマスケーキが基本型になっていた。そこにアトムやレオなどの手塚キャラクターが何かしら付いている、そんなオリジナルケーキだった。そのデザインは毎回微妙に違っていたりしたので、今年はいったいどんなデザインになってるだろう?と、箱を開けるまで実にわくわくとした期待感に包まれたりもしていた。
私が覚えているのは、ケーキ表面に大きくアトムがチョコレートで描かれていたもので、これがなかなかうまく描けていた。でも食べる為にはそのアトムの顔を無残にも真っ二つにするしかなく、だから母はいつもナイフをいれるのを躊躇していた。そのこともあったせいか?アトムの顔が大きく描かれたケーキはしばらくして無くなってしまった。その後はトッピングのチョコレートかクッキーにアトムが描いてあるパターンに変わっていた。
オリジナルクリスマスケーキを配る慣習は、手塚プロダクションが高田馬場のセブンビルに移った頃――昭和52年頃から始まったそうだ。当時セブンビルの大家さんだった方が、近所で「木村屋」というケーキ屋を営んでいたこともあり、その縁で手塚キャラクターのクリスマスケーキを頼むようになったのだという。その後「木村屋」がなくなってからは、駒沢の「パオン(昭月)」にお願いしている。もう15〜16年前からになるので、父も数年はここのクリスマスケーキを食べていたことになる。クッキーにアトムを描くというやり方は「パオン」にも引き継がれている。それこそ最初の頃は、クッキーのアトムに父から、「アトムのまつ毛は5本なんだ」などとダメ出しもされたそうだ。そんな細かいこといーじゃん?と私は思うのだけど、父としては妥協できないポイントでもあったのだろう。妙なところが頑固だ。
私たち子供も大きくなって、我が家でクリスマスケーキを食べることもなくなり、いつの間にかクリスマスケーキも届けられることはなくなっていた。それでも毎年ケーキは配られていたのだろうから、父はそれをどうしていたのだろう?と思う。甘いもの好きな父は一人でワンホールを平らげていたのだろうか?
何十年ぶりかに見るオリジナルクリスマスケーキには、ちゃんとまつ毛が5本のアトムが描いてあった。父のこだわりは漫画だけじゃなくケーキの上にも存在している。
Merry Christmas & Happy New Year…….
みなさん良いお年を!
パオン昭月
■住所:
東京都世田谷区駒沢
2-18-11
■営業時間:
7:00〜20:00
■定休日:日曜日 |
↑こちらのお店のおすすめは、 雑誌でも紹介された、「生クリーム入りあんぱん」。1個130円。10月〜5月の期間限定商品です。
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