その他その他

ストーリー

桃の木に実った桃の実たち。どの実も「しあわせになりたい」と思っていました。あたしがいちばんしあわせになるわ、と決めていたひとつの実が人間にもぎ取られ、女の子に食べられ、種の部分を首飾りにしてくれました。桃の種は自分が綺麗なアクセサリーになったことでしあわせでした。女の子の首に下げられて山に行くと、もうひとつの桃の実が立派な桃の木になっていました。私はあなたみたいに綺麗になれなかったけど、たくさんの子供たちに囲まれて、とてもしあわせよ。そう桃の木に言われた桃の種の首飾りは恥ずかしくなって何も答えられませんでした。

解説

何だか女性の自立を描いた映画のようなストーリーですね。女性は社会に出て美しく着飾り、出世して行くのがしあわせなのか、それとも目立たなくても子供たちに囲まれて暮らすことがしあわせなのか。答えは「その人それぞれ、幸せの形は違います」ということだと思うけれど、どちらのほうが立派な生き方なのだ! と決めてしまうような論調の人もたくさんいますね。わずか見開き1枚の作品なのに、そんなことまで思いを馳せさせてしまう、これはそんな作品です。

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